第4章 ファーストキス
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惚れ直しただなんて言われて
嬉しくて思わずにやけてしまいそうになる
僕は、それを誤魔化す様に、わざと膨れた顔をした
「なんだよだから
可愛くてジジ臭いてのは。」
「あーたを形容すんのに最も適したコトバ。(笑)」
「んだとぉ、ヘタレの撫で肩!」
「……智くん、それ両方悪口だから
俺が言ったのは一個は確実に誉めコトバだから。」
「俺も誉めてるよ?
て言うか、両方誉めコトバだよ?」
「何が?
てか何処が?」
「だから、翔くんの撫で肩も、直ぐにヘタレちゃうとこも
両方可愛いもん…俺にとっては」
「あぅ………また、やられた(笑)」
撫で肩とヘタレを誉められた君が
ふざけて笑って、おデコに手を置いた
「はぁ、ホント参るわ…智くんには敵わないよ(笑)」
「んふふ(笑)」
「ところでさ、本当にファーストキスだったんだよね?
…さっきの俺とのキスが、智くんの」
何でだか急に不安げな顔になる君に
僕はハッキリと言った
「うん、そうだよ
バックは使いまくってたけど、キスはさっきのがハジメテ。」
「………なんか、確認しなきゃ良かったわ(泣)」
そう言って
翔くんがまた、かくっと項垂れた
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