第8章 君と、僕と。
青い空
白い雲
降り注ぐ太陽の光
流れる風
それは、常に色や形を変えていき
その時々で、違った表情や風情を見せるもの
「………はあ、でもさぁ、まだ昼間なんだよねぇ…これからどうする?」
幸せな気怠さが漂うベッドの上に寝転んで
君が言う
「……そうだなぁ……一休みしたら、もう一回スる?」
同じように、君の隣に寝転んで
僕が言う
「一回だけぇ?」
君が、不満げにそう言ったあと
僕らは、同じタイミングで顔を見合せた
「……ふふ……なに?」
「……んふふ……そっちこそ何だよ」
それは、幸せな午後の一時
何時もとは違う、特別な休日
「あ~あ、しかし腹へったなぁ……何か食わない?智くん」
「今さっき食ったばっかだろうよ(笑)
んとに、翔くんは“腹へった”ばっか言うよな(笑)」
それでも
何時もと変わらない
僕と君の会話
「だってしょうがないじゃん、運動したんだから(笑)」
「俺だって同じ運動したけど腹減ってねぇぞ?(笑)」
「だってほら、代謝が違うからっ!!(笑)」
「あほか(笑)」
空は、夕暮れて色を変えていく
雲は、風に流されて消えていく
そうやって、みんな
少しずつ、変わっていくけれど
僕らは二人で一緒に生きて行こう
ただ一つ
変わらぬ愛を胸に
君と僕と、二人で。
―END―