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ヴォード家に嫁ぎました!【ブラッククローバー / R18】

第4章 秘密の共有※





ランギルスさんにされたような激しいキスではなく、優しい触れるだけのキスだった。すぐに唇が離れ目が合うと、フィンラルさんは顔を真っ赤にしていた。


「すみません……俺、近くでミライさんの顔を見たら我慢できなくなって……しかも廊下なのに……」


「そ、そんな……謝らないでください……フィンラルさんに触れられるの、嫌じゃないです……だから嬉しいです……」


「ミライさん……そんなこと言われたら……俺、止まらなくなっちゃいますって……」


「フィンラルさんとなら……わたし……この先をしても……いいかなって……」


「ミライさん……」


今日一日でフィンラルさんとの距離が縮まった気がする。ランギルスさんとのことはなかったことにしてフィンラルさんを受け入れて、あの出来事なんて忘れてしまいたい。わたしはフィンラルさんが好きなんだ、と改めて思った。このまま2人でいたい、と思ったが食事の時間が近づいてきた。


「フィンラルさん、そろそろお食事の時間ですね?」


「そ、そうですね!食堂へ行きましょう!」





────その日の夜



食事も終わり、フィンラルさんと中庭で買ってもらった紅茶を飲んでいた。フィンラルさんは明日、朝から魔法の修行があるそうで1杯飲むと、自分の部屋に戻っていった。


今日は月が綺麗だな、と思った。灯りがなくても暗闇の空が照らされていた。紅茶を飲みながら1人でぼーっとしていると、誰かがこちらに来る気配を感じた。


「僕にもその紅茶、淹れてくださいよ?ミライさん」


振り返るとそこにはランギルスさんがいた。


「い、いらしてたんですね……もう遅いですし、明日にしましょうか?」


「たまたま通りがかったらミライさんがいたので、声をかけただけですよ。そうですね……もう遅いですから、僕の部屋に紅茶を持ってきてください」


「……え?あ、はい……わかり……ました……」


ランギルスさんはまたあとで、と言って部屋に戻っていった。ランギルスさんが紅茶を好きなことは知っていた。特に深い意味はないだろう、と思いティーポットとティーカップをトレーにのせて部屋に向かった。


ランギルスさんの部屋のドアにノックをすると、すぐに応答があった。ドアを開けて受け取るわけではなく、中に入るように促された。



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