第1章 トリップした先は・・・
とりあえず私がとんでもない世界にトリップしたのだとわかった。一応考える時間はくれると言っていたので、部屋に戻り、リルにこの世界の女性は普段何をしてるのかと聞いてみた。
「夫や恋人たちと性交ではないでしょうか。一人に対して100人の男がいますから。あとはマッサージであったり、人によっては、」
「ストップ!」
何だかこれ以上聞くのが怖くなってきた。とりあえずとんだ淫乱異世界だと判明した。いや、確かに私、イケメンとセックスしたいと思っていたが、別にこの規模じゃなくていい!
「どうしよう・・・。100人の男とかが用意されてたら・・・・」
「聖女様でしたら、おそらく世界中の高位貴族がお相手になると思いますよ。ですから、60人ほどではないでしょうか。必要でしたら500でも1000でも問題ありませんよ。」
「1000!?無理だよ!60人でも多いよ!」
「そうなのですか?希望の人数がいれば陛下は聞き入れてくれると思いますよ。」
「・・・・3人くらい・・・・」
ここで一人と言えないのが私の悪いところである。どうせならタイプの違うイケメンに日替わりで楽しませてもらいたい。
「あと、できれば、普通に恋愛をしたい。」
「恋愛、ですか・・・。それは、まあ、おいおい・・・・・。」
リルがすごく難しい顔をしている。おいおいって・・・。最初に体から、ってことなんですね。考えてみればリルもそうだったしね。初対面で普通に性感マッサージするような世界なんだものね・・・・。
「ひとまず、そのお考えを陛下に伝えるのがよろしいかと。お優しい方ですから。」
「・・・・そうしようか。」
そんなこんなで私は王様と王子様たちのいる広間へとやってきた。
「なるほど・・・・。そうか・・・大勢は無理か・・・。まあ仕方がない。そのように育ってきたのだから、突然私たちの常識を押し付けるわけにもいくまい・・・・・」
おお!王様、話が通じそうだ。
「して、恋愛がしたいと・・・・。ふぅむ・・・・。わかった。できるだけ希望に沿うようにしよう。」
「え、本当ですか!」
こうして私の聖女としての初ミッションは恋をすることになった。なんて楽しそうな異世界ライフなんだ!