第116章 結構な昔話
そして幼稚園から帰宅後、2人はどちらかの家で過ごす。この日はクグラの家で過ごす日だったのだが…
クグラ「あれ?俺のプリンちゃんは!?」
このプリンちゃんとはクグラのお気に入りのクマのぬいぐるみである。
「知らな〜い!」
クグラ「涼子ちゃん隠したんだろ!?返してよー!!」
「知らないも〜ん!」
クグラ「ゔっ…プリンちゃん…おでの…プリンちゃん…」
またクグラは泣き出す。
「やーい泣いた〜!!」
なんとも性格の悪い子供である。
兄「なんだ?クグラはまた泣いてるんかよ?」
当時、高校生の兄が帰ってきた。
クグラ「兄ぢゃん!おでのプリンちゃん無いんだ!」
兄「あ?プリンちゃん??……ここにあるじゃねぇか。」
兄は食器棚の上に乗っていたクグラのプリンちゃんを取る。
クグラ「あっ!おでの!」
兄「ん?これは兄ちゃんのだが?」
クグラ「……えっ?」
兄「だから〜このプリンちゃんは、俺のなんだよ〜!だから返してやんねぇ!」
クグラ「うっ……ゔわ〜ん!おでのプリンぢゃん返じでよー!!」
兄「ヤダよ〜!!悔しかったら取り返してみろー!」
なかなか性格の悪い兄である。
クグラ「兄ぢゃんがいじめだー!!」
兄「おっ!見事な大泣き!ウケる〜!!………あだっ!!」
エト「兄貴!!いい歳こいてクグラを泣かすな!!」
当時中学生のエトが帰ってきて兄に拳骨をした。
兄「んだよ…お前、お兄様に向かって拳骨とは生意気だぞ!しかも俺よりデカいし!!」
実は兄よりエトのが身長が高いのである。
エト「…身長は関係ないだろ。早くクグラのプリンちゃんを返してやれバカ兄貴。」
兄「は!?バカだと!?」
エト「バカだろうが。小さい可愛い弟をいじめて…それでも兄貴か!?」
兄「ちぇっ…このブラコンめ!!」
そう言いながら兄はエトにぬいぐるみのプリンちゃんを渡した。
エト「クグラ?悪い奴からプリンちゃん取り返したからな?」
クグラ「エト兄ちゃんありがと……」
エト「ところで涼子は??」
クグラ「プリンぢゃん隠して…おで泣いで…どっが行っぢゃっだ…。」
エト「そうかそうか。涼子め…また俺のクグラをおちょくって……クグラも!男なんだからもぅ泣くな!」
クグラ「……おで…泣くの終わる!!」
エト「偉いぞ!さぁ、落ち着いたらおやつにしような?手を洗ってきなさい。」
クグラ「は〜い!」
