第116章 結構な昔話
今回は涼子とクグラが5歳の時の話である。
生まれた時から一緒の涼子とクグラは幼稚園でもよく一緒に遊んでいた。
「クグラ!お砂でお城作るからバケツに水持ってきて!あと、シャベルもね!」
クグラ「うん!分かったぁ!」
この頃から家来のような扱いを受けていたのである。
クグラ「涼子ちゃ〜ん!持ってきたよ〜!」
「じゃぁこっち置いて?先ず砂を集めて山を作って!」
クグラ「うん!」
遊んでるというよりクグラにお城を作らせているだけなのである。そして真剣に砂を集めて山を作り終えると…
クグラ「涼子ちゃん!できた………あれ?涼子ちゃん??」
いつの間にやら涼子は砂場から居なくなっていた。
クグラ「ゔぅっ…涼子ちゃん……どこ?」
クグラは泣き出す。
先生「クグラ君?どうしたの??」
クグラ「ぜんぜぇ……涼子ぢゃん…どっが…行っだんだ…おで…お山づくっだ…のに…涼子ぢゃん…いない…」
先生「涼子ちゃんなら向こうで他のお友達とブランコ乗って遊んでたわよ?」
クグラ「ゔっ…ゔわ〜ん!!」
とうとうマジ泣きしたので先生はクグラを抱いて涼子の元に行く。
先生「涼子ちゃ〜ん!」
「あっ…先生…」
先生「またクグラ君を置き去りにして…可哀想でしょ?」
涼子はクグラ置き去りの常習犯なのだ。
「だって〜!すぐ泣くから面白いんだも〜ん!」
先生「もぅ…そういう意地悪はダメよ?」
「は〜い。(今度はバレないようにやらないとな…。)」
この時からイマイチ性格の良くない涼子なのである。