第15章 ヨルナミ様
ある日の昼休み、涼子は5時間目をサボる為にあまり人気のない場所で昼寝をしようとしていた。すると名も知らぬ女子生徒の話し声が聞こえてきた。
女子1「ヨルナミ様って素敵よね〜。」
女子2「だよね〜!この前ね、思い切って挨拶してみたの!」
女子3「えー!それ本当!?」
女子2「うん!そうしたらね…『ごきげんよう』って笑顔で挨拶返してくれたの!!」
女子1「キャー!!ヨルナミ様の笑顔見たかったー!」
女子3「私ヨルナミ様の笑顔見たら気絶しちゃう!」
女子1「私なんか死んでもいいくらい!!」
女子2「私気絶寸前だったわ…。そう思うと三神さんって凄いよね…。」
女子3「だよね〜。あの華麗なヨルナミ様と平気で話せるんだもんね。」
女子1「私には無理だな…毎日あんなに長時間顔を合わせてたら身がもたない!」
女子2「私も!絶対心臓止まる!!昼休みにお弁当一緒に食べてたりして羨ましいけど無理!」
女子1「実は私ね…ヨルナミ様の写真こっそり撮って御守りにしてたりするんだ…。」
女子2「マジ!?実は私も…。」
女子3「私もなの。」
女子1「えー!みんな持ってるの!?」
女子2「憧れの人の写真の1枚くらい持ってたいじゃん?」
女子3「でもこっそり撮ったからあんまハッキリと写ってないんだよね〜。」
女子1「もっとキレイに写ってるの欲しいよね。」
女子2「写真じゃなくてもさ、色々とグッズあったら私買っちゃう!」
女子3「あぁいいね!抱き枕とか団扇とか!」
女子1「絶対欲しいって人私ら以外にも居るよね!」
女子2「居る居る!ヨルナミ様ファンクラブのみんなが欲しがらないわけがない!私バイト代全部つぎ込んじゃう!」
女子3「ヨルナミ様をひっそりと愛する会だからあまり知られてないけどみんなヨルナミ様を本気で愛してるもんね!私も小遣い全部使ってもいい!」
涼子はこの会話をゴロゴロしながら聞いていると…
「いいことを聞いてしまった!!」
と言い昼寝をやめて教室に向かった。
教室に行くとクグラは雑誌を見ていた。
「クグラー!!堂々とエロ本なんて読んでる場合じゃないぞー!!」
クグラ「なっ!エロ本じゃねぇし!」
「なんだ違うのか…ん?メンズ雑誌…まさか!!女を口説く5つの神技特集を見てるのか!?」
クグラ「んな特集あるわけねぇだろ!」
「ないのかよ〜つまんねぇ。」
