第95章 エト兄ちゃん
クグラ「(仕方ない…こうなりゃヤケクソだ!!)……お兄ちゃん!ごめんなさい!」
突然クグラはエトに抱き着いた。
エト「…クグラ。」
クグラ「お兄ちゃん…もぅ怒らないでよ。俺、怒ってない優しいお兄ちゃんが大好きなのに…。」
エト「…………………クグラー!!怒ったりしてごめんな。もぅお兄ちゃん怒らないから!」
エトはクグラを抱きしめる。クグラのお兄ちゃん呼びにあっさりやられてしまったのだ。
「うわ〜…まるでホモのようだわ。(てか、エト兄ちゃんチョロいなぁ…。)」
エト「ホモではない!純粋な兄弟愛だ!」
「左様でございますか。」
クグラ「…ところで許してくれる?」
エト「もちろんだ!涼子、お前の事も可愛いクグラに免じて許してやる。」
「やったぁ!」
クグラ「ありがとう!兄さん!……つーか、俺そろそろバイトあるから離してほしいんだけど?」
まだエトはクグラを抱き締めたままなのである。
エト「ん?今日はお兄ちゃんが車で送り迎えしてやる。」
クグラ「えっ!?別にいいよ!チャリで行けるし!(帰りに婆ちゃんの家寄って手伝いして小遣い貰うから一人のが都合いいし。)」
エト「いや!万が一、変質者に会ったりしたら大変だから今日は送って行く!本当は毎回送り迎えしたいがなかなか難しいからな…今日くらいは送り迎えするぞ!さぁ、準備してお兄ちゃんの車に乗りなさい!」
クグラ「だから大丈夫だっての!」
エト「遠慮するなって!さぁ、行くぞ!」
クグラ「いいって言ってんのにー!!」
こうしてクグラは強制的にエトに送り迎えしてもらう事となったのだった。
「クグラ…きっと今日はバイトの時間以外はベタベタされるんでしょうね。…お風呂も一緒だったりして?」
涼子の予想通り夜、兄弟仲良く風呂に入る事になってしまったのであった。