第73章 くしゃみ
クンヒラ「…今は私の授業なのだが?」
クンヒラが恐ろしい顔をして涼子を睨んだ。
「………あはっ?」
クンヒラ「廊下に立ってろ!!」
涼子は廊下に立たされた。今時珍しい光景である。
そしてクンヒラの授業が終わった頃に涼子は音のないくしゃみを会得したのだ。
「廊下に立たされるという無駄な時間を有効活用して音のないくしゃみを会得したわ!」
ヨルナミ「無駄な時間って…ちょっとは反省したらどうです?」
「反省?何を??」
ヨルナミ「もぅいいです…。」
クグラ「で?できるようになったんだな?やってみろよ?」
「いいわよ!」
涼子はティッシュを鼻に突っ込んだ。
ヨルナミ「下品なのはどうでもいいですけど…こちらに鼻水飛ばさないでくださいよ?」
「分かってるって………っ!!」
涼子は音を出さずにくしゃみをした。
カンナギ「おぉ!成功だ!!」
「ふふっ!できたでしょう?でも…問題が一つあるのよね…。」
クグラ「なんだよ?」
「それはね…音を出さないように意識すると頭が思いっきり動いちゃって…その辺に頭をぶつけるのよー!!」
ヨルナミ「あぁ、今も頭振ってましたもんね。廊下でゴツゴツと煩かったのは頭を振って壁にぶつかってたせいですか。」
「うん。授業中に座って音のないくしゃみしたら前のクグラに激突するか机に頭ぶつけるの間違いなし!」
クグラ「うわっ!最悪じゃねぇか!」
そして授業中…
「…………っ!!」
クグラ「あだっ!!」
ヒモロゲ「コラ!!クグラ!煩いぞ!!」
この日から涼子が授業中、音のないくしゃみをする度にクグラが煩いと注意を受ける事になったのであった。