第60章 色々な食べ方
休み時間、小腹が空いたクグラは柿ピーを食べていた。
「あー!!クグラ!何よ!その食べ方は!」
クグラ「あ?何がだよ??」
「柿ピーといえば『柿、柿、ピー』の順で食べるのが基本でしょうが!なんで一気食いしてんのよ!」
クグラ「は?んなもん別にいいじゃねぇか。」
「良くないわよ!『柿、柿、ピー』の順で食べるからこそ美味いんだから!」
クグラ「煩ぇなぁ。食えりゃいいじゃんかよ。」
「お前みたいな奴が柿ピーを食う資格はないわー!!だから残り寄越しなさい!!」
クグラ「…要は難癖付けて柿ピー横取りしたかっただけか。」
「……いいからそれ頂戴よ!」
クグラ「や〜だよ〜!!」
そう言うとクグラは残った柿ピーを全部食べてしまった。
「あー!!全部食いやがったー!!」
ヨルナミ「まったく…柿の種如きでそんなに騒いで…。」
お昼休み、弁当を食べている時のことだった。
「あっ!クグラ!なんでピーマン避けてんのよ!」
クグラ「俺はピーマン嫌いなんだ!」
弁当にはナスとピーマンの味噌炒めが入っていた。
ヨルナミ「ピーマンが嫌いなんてまるで子供ですね。」
クグラ「高校生は充分子供だ!」
カンナギ「高校生になったんだからピーマンくらい文句言わねぇで食えよ。」
クグラ「無理!!」
「ったく!お母さんに言い付けるよ?お母さんが知ったら今日の晩御飯は青椒肉絲の肉絲抜きかもね!」
クグラ「げっ!それ最悪じゃねぇか!!母ちゃんには黙っててくれよ。」
「じゃぁそのピーマン食べちゃいなさい!あんたの分は少なくしてやったんだからね!」
クグラ「ゔっ…。」
渋々ピーマンを口にした。
クグラ「……やっぱりまじぃ…つーか、苦い!!」
そう言うとお茶をがぶ飲みした。
「偉い偉い。文句言ってたことはお母さんとエト兄ちゃんに黙っててやるわ。」
涼子はクグラの頭を撫でた。
ヨルナミ「やはり姉と弟のようだ…。」