第49章 早弁
3時間目が終わった後の休み時間のことです。
「私は…今、大事なことに気が付いた!!」
クグラ「いきなり何だよ??」
「私達、高校に入ってからお昼はお弁当になったじゃん?」
カンナギ「…まぁ、そうだな。…で??」
「まだ私らは早弁という弁当持ち学生の醍醐味を味わってない!」
クグラ「……………おぉ!確かに!!」
カンナギ「サボり、遅刻、授業中の昼寝、校則違反、カンニング、教師をおちょくる…学校内で出来る様々な悪行を重ねてきたが早弁を忘れていたとは!!」
ヨルナミ「いや、それだけやってれば充分だと思いますが。」
「真面目坊ちゃんは黙ってなさい!というわけで、今日は三人揃って早弁する事にしましょう!」
クグラ「異議なし!丁度腹減ってたし〜!」
そして4時間目の授業が始まり三バカは教科書で弁当箱を隠しながら弁当を食べ始める。ちなみに4時間目はヒモロゲ先生の国語である。
カンナギ「………なっ!?」(コソコソ)
「どうしたのよ?カンナギ?」(コソコソ)
カンナギ「ヤベェ…今日の弁当……」(コソコソ)
「……あらま〜。」(コソコソ)
今日のカンナギの弁当は父親が作ってくれたのだが中は白いご飯にパックのままの納豆と『息子よ…寝坊した。すまない。』と書いてある手紙だった。
クグラ「納豆を授業中に食うとかかなりのチャレンジャーだよな。今日は早弁諦めるか?」(コソコソ)
カンナギ「……いや!俺はやってみせる!」(コソコソ)
「流石カンナギね!目指せ悪行コンプリート!!」(コソコソ)
そして納豆を食べ始めるのだがもちろん教室中に納豆臭が充満する。
ヒモロゲ「なんだ!?納豆の匂いがするぞ!?」
「は〜い!納豆じゃなくてヒモロゲ先生の足の臭いだと思います!」
ヒモロゲ「は!?私の足がこんな臭いするわけないだろ!?」
「いやいや、おっさんの足ってさ〜たまにマックスで臭くなると納豆にそっくりな臭いになったりもするのよ?」
ヒモロゲ「私は毎日ダ◯のボディソープで足の先までしっかり洗ってるからこんなに臭わない!!」
「いやいや、足は液体じゃなくて固形石鹸の方がいいって!固形石鹸のが臭いしっかり取れるんだから!」
ヒモロゲ「そうか?……つーか、そんなん今はどうでもいい!誰か納豆食ってないか!?」
カンナギ「気のせいだろ?早く授業進めてくれよ。」
カンナギは納豆弁当を食べ終えたのである。
