第39章 お見合い!?
ある休日、涼子がいつも通りダラダラ過ごしていると突然母が帰ってきた。
母「涼子!ちょっと来て!」
「……えっ!?なんでオカンが居るの!?」
母「んなこといいから!早くコレに着替えて!」
涼子の母はお高そうな着物を出した。
「…今更初詣??」
母「違うわよ!昨日まですっかり忘れてたんだけどね…ママの会社の新年会が今夜あって、社長が是非お孫さんとあんたを会わせたいって言ってたからまともな格好して来てほしいのよ!」
「そんな事の為にわざわざ帰国したのか。なんで私がその孫と会わなきゃいけなわけ?」
母「前に親戚の結婚式言った時にキレイに撮れた写真を社長に見せたら気に入っちゃってさ〜。」
「余計なことを…下痢ピーで行けなくなったって言っといてよ。」
母「ダメよ!相手はあんたが化け物並に丈夫なことを知ってるんだから!!」
「……とにかく嫌だから!」
母「もしかしたら将来玉の輿に乗れるかもしれないわよ?」
「……将来より今ダラダラできる方が大事よ。」
母「……行けば黒毛和牛のステーキ食べれるのになぁ〜。」
「……仕方ないわね。」
食べ物に釣られて新年会に参加することになった。
そして早くも新年会会場へ。
「ゔ〜…着物って落ち着かん…。便所も不便だし…早く帰りてぇ…。」
母「ぶーぶー文句言わないの!ステーキ食べれるんだから!」
「こんなにキツい着物じゃガッツリ食べれないじゃん!!」
ちなみに料理はバイキング形式である。
母「あんたママの娘でしょ?着物がキツいくらい気合いでなんとかしなさい!」
「無茶言うなー!!……ちょっと外の空気吸ってくる。」
母「いつ社長がお孫さん連れてくるか分からないから早く戻りなさいよ〜!」
涼子はテラスに行き一息ついた。
「はぁ…早く帰って着物脱ぎたい…。そして『生きていた男』の続きを観たい!!」
今、涼子はサスペンスドラマにハマっていて『生きていた男』を観ている途中で母がやって来たのである。