第37章 風邪のクグラ
「はい。あ〜んして?」
クグラ「あ〜ん……うまっ!」
「当たり前でしょ!私が作ったんだから!さぁ、早く食べちゃいなさい。」
そして早くも完食。
クグラ「ふぅ…腹いっぱい!」
「あらま、キレイに食べ切ったわねぇ…偉い偉い!」
涼子はクグラの頭を撫でた。
クグラ「…俺ガキじゃねぇんだけど。」
照れながら言う。
「は?食べさせろなんて言うんだから充分ガキでしょうが。…さぁ、食べ終わったんだから早く寝て治しちゃいな。」
クグラ「…眠るまで側に居てくれよ。」
「さっき俺はガキじゃないと言った奴が何を言ってる?」
クグラ「俺は病人だぞ…。側に居るくらいいいじゃねぇかよ…。」
「……仕方ない。片付け終わったら戻るから。眠る努力はしときなさいよ?」
なんやかんやで風邪の時は甘い涼子なのである。
クグラ「なぁ…涼子?」
「ん??」
クグラ「昔も今みたいなことあったよな。」
「あぁ…小5の時、真冬にザリガニ取ろうとして間抜けに池に落ちた次の日に熱出して寝込んだってやつ??」
クグラ「間抜け言うなよ。…あの時も母ちゃんパートで居なくてお前が見舞い来てお粥作ってくれたよな。」
「そんな事もあったわね〜。あんた滅多に風邪ひかないのに何年かに一回は熱出して寝込むよね。」
クグラ「そういうお前は寝込んだり具合悪くなったりしたことないよな?」
「あるわよ。1歳の頃インフルエンザになって数日ぐったりしてたらしいし。小6の時に休みの人が多い時に給食がだいぶ余ってたから欲張って沢山お代わりしたら腹壊して一日中ぐったりしてたし。」
クグラ「…給食食い過ぎたのは記憶にあるな。お前も結構間抜けだよな!」
「煩いわね!喋ってないでさっさと寝ちゃいなさいよ!」
クグラ「だって…寝たらお前帰っちまうだろ?」
「…ちゃんとエト兄ちゃん帰るまで居るってば。」
クグラ「…本当に?」
「しつこいなぁ…居るって言ってるでしょ!早く寝ないと…あんたの隠し持ってるエロ本、お母さんとエト兄ちゃんに見せちゃうけど?」
クグラ「……エロ本なんて持ってねぇし?」
「あるじゃん此処に!」
涼子はいつの間にやら見つけ出したエロ本を見せる。