• テキストサイズ

【FF10】緋色のそばに

第2章 ビサイド島


近くで見るとひしひしと感じることができる。
強大な力、魔力。


人が太刀打ちできるものではない___
圧倒的な存在であるということを痛感する。






「こんなものに、あの人たちは立ち向かっていったのね…」



すると急に船員2人がそれぞれのワイヤーフックを手に取り構えているではないか。


「そりゃワイヤーフックだろーがっ!そんなもん撃ち込んでどうするよ!船ごと海に引きずりこまれるぞ!」


ワッカの言う通りだ。

そんなことをすればユウナはおろか、この船に乗っている全員が危険になる。それも分かってやるのだろうか。


「『シン』はキーリカに向かっている!あいつの注意を引きつけたい!」


「キーリカにはオレ達の家族が!召喚士様、お許しを!」


そんなこと言われたら心優しいユウナは断れないだろう。
ユウナは船員の方をみて了承のうなずきをした。


「待てよ!本気かよ!」


ユウナの返事に納得のいかないワッカが叫ぶが、一刻の猶予もない。

船員達はワッカの制止の声には耳を貸さず、ワイヤーフックを『シン』に撃ち込む。
それは見事に『シン』の背ビレに突き刺さったが、その勢いは止まらなかった。


予想していた通り船ごと『シン』に引っ張られ、船内に悲鳴が響き渡る。
バランスを保とうと身を低くした時だった。




目の前に耳障りな羽音が響く。
___『シン』のコケラだ。




「ファイア!」


私はすぐに魔法でコケラを撃ち落としていく。

ティーダや他の皆もコケラ達に応戦しようとするが、コケラは倒しても意味がない。



『シン』本体を叩かねば、この場は乗り切れない。




/ 82ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp