第2章 ビサイド島
___その日の夜
召喚士ユウナの門出を祝う為、村人皆で集まっていた。
「なんにもないけど楽しんでくれ!」
そうワッカが話しかけている金髪の少年がいるけど、彼がシンの毒気にやられたって噂の彼かしら?
チャンスだと思い話しかけてみることにした。
「ワッカ!その子が例のシンの毒気にやられたっていう子?」
「あ!サーシャさん!すいません、ルール―やキマリには会わせてたんですけど…。まだ紹介してませんでしたね」
ワッカが謝りながら紹介してくれた子は、なんとなくだけど誰かに似ているような気がして、ふと懐かしい気持ちになる。
「ほら、自分で言えよ」
「あ…ティーダっす。」
「私はサーシャよ。よろしくね。」
そつなくティーダに自己紹介した。
…ああ、海の匂いがするところも彼と似ている気がする
「そうだ聞いてくださいよ!こいつめっちゃブリッツ上手いんすよ!!次の試合はこいつをつれて絶対優勝するぞ~期待しててくださいね!!」
「そう言って本当に出来るの~?まっ、期待しとくわね」
ワッカは彼が来てくれてさぞ嬉しいのだろう。
肩を組み笑い合っている姿は兄弟みたいだった。
「出発は明日なんだから、ほどほどにしとくのよ?」
「うっす!!!」
そのあと金髪の彼はユウナと話してたみたいだ。
周りのご年配方は「掟やぶりめ!」「召喚士様に近づくでない!」とユウナから少年を遠ざけていたけれども、そこまで堅苦しくなくていいと思うのは私が外の島外の人だからだろうか。
とりあえず明日でここを発つ。
あの人との約束を果たすためにここまできた。
まだ完璧に果たせたわけではないけれど…
でも確実にあなたに近づいてるわよね?
そう信じてる___