第2章 ビサイド島
「そんなに荷物持っていくの?」
夜が明け、出発の準備中。
ユウナは一人で持って行くには大きすぎる荷物をまとめていた。
「だって寺院にお世話になるんだからお土産は必要かなって…」
ユウナはしおらしく答える。本当に優しい子なのだ。
「そんな荷物、邪魔になるだけよ」
後ろからルール―からの突っ込みが飛んでくる。
「あ、私のものは何もないの。お世話になる寺院へのおみやげ!」
「ユウナの旅、そんなんじゃないだろ?」
そう、この旅はそういうものではない。
____ユウナの『命』を懸けた旅になる
「そっか、そうだよね」
ユウナは持ってきた大きな荷物をその場に置いて、皆の元へと歩き出す。
「じゃあ、しゅっぱぁつ!」
ワッカ、ルールー、ティーダと先へと歩を進める中
ユウナは今来た方を振り返り寺院に向けてお祈りをする。
「じゃあユウナ。私先に船のほうに行って準備してくるわね」
「はい」
「ルール―、ワッカ、船のところまでユウナをお願いね」
「任せてください!!」
そう伝えると4人を後にしてその場を去った。