第6章 キノコ岩街道
作戦司令部に到達すると司令部前の警護をしていたガッタが、投げやりな口調で伝達事項を伝えてきた。
「まもなく戦いが始まります。いろんな準備を忘れないでください」
「おいおい、なんか投げやりだな~」
「あったりまえだろ! オレは『シン』と戦いたくてここまで来たんだ! それだってのに…ああっ、くそ!」
よほど前線の配置にならなかったことが悔しかったのだろう。地面に怒りをぶつけるかのように蹴りつける。
まるでそれは思い通りにならず、駄々をこねてる子供ようだった。
「認められたいのなら……」
「え?」
急に口を開いたアーロンに、驚きの声を上げるガッタ。
「まず与えられた任務を黙ってこなしてみろ」
「ぐっ……」
アーロンの言葉にガッタは納得していない様子だったが、そのままその場を去って行ってしまった。
彼が言った意味ちゃんと理解してくれるといいのだけれど。