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【FF10】緋色のそばに

第5章 ミヘン街道


「チョコボを狙う魔物かぁ」


ジョゼ寺院への道中、チョコボ騎兵隊の方達からそんな魔物がいるのだと情報を得た。


「退治してやろっか?」


軽い感じでティーダが言う。


「何故だ?」


「みんな困ってんだろ?」


「みんな困っている……か」


アーロンは何気なく吐き出された彼の言葉を反芻し、低い笑い声を上げる。

それに対して怪訝そうに顔を顰めるティーダ。


「なーんスか」


「…ジェクトもよく同じことを言っていた。

おかげで、俺とブラスカはいつも面倒に巻き込まれてな」


そう昔を語るアーロンはなんだか嬉しそうに見える。

自分もジェクトを思い出すとたしかに彼はそういう人だったなと脳裏に思い出された。
そういう所は似るのだなと納得する。

ティーダの方を見ると、嫌っている父と重ねられてむっとしたのかそのままそっぽを向いて道を進み始めてしまう。



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