第4章 ルカ
「もう!めんどくさいわね!やっぱり一気にやっつけるか…」
大量に強大な魔法を使い続けたら自分がどうなるかわからない。
だけどそんなのは二の次。
もう自分の目の前で誰かが死ぬところなんて見たくないから
今自分に残っている魔力を使い発動させる__
「フレア!!!大サービスで3連発よ!」
するとさすがに周りにいた魔物はあらかた幻光虫となって散っていった。
それと同時に自分の限界も感じていた。
ここまで魔力を使ったのは久しぶりだ。
体力もほとんど残っていないようで、その場に倒れ込んでしまう。
自分で回復をしたいが、その分の魔力も使ってしまったらしく動けない。
「はあはあ…。やっぱり体力も落ちてるわね…。」
ここで次襲われたら意味がない。
魔物が来る前にみんなと合流しなければ…
だが動けそうにない。
どうやってここから動こうか考えていると、
「お前は相変わらず、後先考えずに行動するんだな」
聞き覚えのある声にふと顔を上げると、
目に映ったのは紅い着物に肩に大太刀担いでいる男。
______それは10年間待ち焦がれた人
私は久しぶりに彼の名前を口にする。
「ア、アーロン!?」