第3章 キーリカ寺院
次の日は復興の手伝いをし、その後に私達は寺院へ続く森へと進んだ。
しかしブリッツの子たちも一緒に必勝祈願しに行く!と言ってたけれど、まだティーダがきていないので出発できないでいた。
どうしようかと考えているとワッカとティーダがこちらの方へ走ってくるのが見えたのでどうやら杞憂だったようだ。
「わりい!遅くなった。…ルーどうした?」
「ユウナがね、あんたも一緒にってさ」
「え?」
ユウナからの突然の提案にティーダは驚きが隠せない。
もちろん私もだ。
でも最近のユウナの様子を見ていたら…なんとなく理由は分かる気がしたので反対はしなかった。
「あのさ……ガードお願いしちゃダメかな」
「ガードじゃなくてもいいの、そばにいてくれれば」
ユウナの照れたような声にワッカは盛大に驚いている。
…きっと彼はユウナの気持ちの正体には気づかないだろう。
ユウナのその気持ちは彼女にとって初めて抱く気持ち。
本来ならそれは女の子にとって素敵な感情だ。
だけど彼女のこれからを考えると、その感情を持っていいのか私はその答えを持っていない。
きっとそれは彼女自身が見つけるから
___ううん、見つけるべきだから
「まあとりあえず話はあとでも出来るし、目的地も一緒だし出発しましょ?」
私たちはティーダも連れて、目的地であるキーリカの寺院に向かった。
向かう途中『シン』のコケラに遭遇したが、前回の反省を生かしつつすぐにやっつけることが出来たので、進行の速度も予定通りで順調だ。
寺院に向かう途中、ティーダが私に話しかけてきた。