• テキストサイズ

【FF10】緋色のそばに

第3章 キーリカ寺院


しばらくすると、ユウナは異界送りを申し出た。
むせびなく住民に見守られながらの初めての異界送り。


幻光虫がユウナの周りに舞い始める。
それは幻想的でもあり……不気味でもあった。

初めて見る異界送りにティーダは目を奪われているようだった。



「私うまくできたかな…」


自信なさげそうにユウナがこちらに戻ってきた。


「初めてにしては上出来よ。ね、サーシャさん」


「うん。ユウナ、お疲れ様」


ルールーはガードになったのはこれで3回目。
他の召喚士の異界送りも見てきたことだろう。
そんなルールーに上出来と言われれば自信を持って良いということだ。

ふとユウナの顔を見ると彼女の頬には涙が伝っていた。
私はその涙をそっと指で触れ拭ってやる。



「きっと皆、異界に行けたわ。でも次は泣かないようにね」


「うんっ……」



そう彼女は静かに笑うのだった。



/ 82ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp