第3章 変わりゆく日々
営業と事務仕事とで
忙しい毎日。
でも、仕事を一つ覚える度に
楽しかった。
「みうちゃん!
今度の案件の営業、やってみなよ」
「田中さん!
さすがに、まだ私では無理ですよ!!」
「大丈夫、大丈夫。
俺がついてるから。
もっと、楽しい世界見せてあげるって言ったろ?」
「不安しかないんですけど・・・」
そして、会議。
[この案件の営業をするのは、どなたですか?]
「はい・・私です。」
[え?こんな新人にやらせるの?
営業部は、一体何を考えてるんですか!!]
「新人育成の為にもやらせた方がいいと思います。」
「田中さん・・・
やっぱり私じゃ・・・」
「みうちゃんは、堂々として」
[新人育成の為に、企画部を使われたら困るわ]
「会社全体のことだと思いますけど?」
なに、この二人のバチバチ感。
[ふぅ~、分かったわ。
絶対に通して来てよ。]
「良かったね、みうちゃん!」
「あ、はい・・・」
会議後。
[井原さん、
りささんにきつく言われたんだって?」
「私と言うより
田中さんとりささんが
バチバチしてました」
「あ~、あの二人は元バディで元恋人だったから」
「え・・・。
仕事できるお二人のバディだったんですね。
私なんて、恐れ多い」
私、何を動揺しているんだろう。
お似合いに見えるのに
なんで別れてしまったのかな。
そんなことばかり考えて
仕事が進まない。
「みうちゃん。
具合悪いの?
今日の会議で緊張しすぎたかな?」
「田中さん、すいません!
ちゃんとします。」
だめだだめだ。
しっかりしなきゃ。