第3章 二話 首が飛ぶ京
「…ね…、基兼、聞いているかい?」
「⁉︎はっ、あっ、申し訳ございません」
「斎が心配なのはわかるよ。
斎は私が居場所を掴んで置くから。
で、空を舞う首の事は何かわかったのたろう?」
「…ぁ、首…。
アレは、髑髏が首を蹴っていたんですよ!」
基兼は興奮気味に話す。
「髑髏が首を、人の頭を、と言うことだね?
其れは何処から持って来たか。
其れを解明せねばならぬな」
独り言のような晴明のソレは
基兼に、首の在り処(ありか)を探し出せ、と言ってる様だった。
基兼は馬に乗り、平安京の外をウロウロとしていた。
今、まだ、行くアテがない。
「首を何処から持って来てるかなんて、俺に判るわけないだろう」
独りぼやく。
「斎みたいに、特別な力がある訳でもないのに。どうしろと言うのだ」
基兼は途方に暮れた。