第1章 き、きちゃった?!
なんで俺、生徒会室に来たんだっけ…?
ぼーっとした頭で答えを出そうとしていた俺の脳は、玲人の指先がベルトを外そうとした所で完全に覚醒した。
カチャッ…。
「っ、だめだっ!!!」
「っ?!」
俺の必死さが伝わったのだろう。
玲人は動きを止めると、ぐっとベルトを掴んだ俺をじっと見つめた。
「圭…どうしたんだよ」
「だからっ…俺…」
性病かもしれねぇから…。
なんて言葉が素直に俺の口から出ることはなくて…。
俺は口をつぐんだまま俯いてしまう。
黙ったままの俺の体を起こし、玲人は乱れた服を整えてくれた。