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生理系男子の憂鬱。

第1章 き、きちゃった?!


…気まずい。

黙ったままの玲人に顔を上げることも出来ず、じっとしていると頭上から笑い声が落ちてきた。

「ふっ…くくっ。すげぇ百面相…っ」

その言葉にはっ、と隣を見ると、玲人は俺を見つめて優しい笑みを浮かべている。

あ、俺が好きな顔だ…。

「…っ」

ドキッと高鳴る心臓に小さく言葉を飲み込んだ俺は、ふいっと玲人から顔を逸らし制服をぎゅっと掴む。

「…圭…」

「あ、…っん!」

耳元で囁いた玲人がそのまま耳を啄ばみ、耳の中を舌で犯す。

水音が脳に響き渡ってゾクゾクと快感に震える俺の頬を撫でながら、玲人はちゅ、ちゅ、と唇を首筋に這わせていく。

「やっ…ぁ、玲っ…人」

いつの間にか玲人の手は腰にあって、繊細で細い指先がつぅっと体の線をなぞる。

あっ、力が抜ける…。

乱れてきた息を奪う様に俺の唇を塞いだ玲人。

「んんっ…!」

そのまま2人の体は縺(もつ)れるようにしてソファーに沈んだ。


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