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生理系男子の憂鬱。

第2章 本当に生理…?


どくんどくんっと心臓が嫌な音を立てる。

だんだんと女性客の声が近づいてくる。

「……っ」

逃げたい。

でも足が動かない。

制服をぎゅっと握る手が小刻みに震え冷や汗が俺の背中を伝っていく。


「圭…」


そんな俺の肩を引き寄せて耳元で優しく名前を呼んでくれた玲人は、そのままぽんぽんと頭を軽く撫でるとまた棚に視線を戻した。

頭を撫でられただけだったのに、幾分か先程よりも気持ちが楽になり、俺は息をゆっくりと吐いては吸い込むを繰り返す。

その間にも女性客の声がすぐそばに近づいて来て、俺はぐっと体を固くした。

それと同時に後ろを女性客が歩いていく音を聞いて、俺の喉がひゅっと音をたてた。


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