第1章 き、きちゃった?!
こんな短時間にコンビニに行ってきたのか…。
大きな袋に入っている買い物に目を移し、玲人を見つめる。
彼は何ともないような顔をしていたが、その額にはうっすらと汗が滲んでいる。
俺の為に急いでコンビニに行ってくれた恋人のことを思うと、じんわりと心の奥が暖かくなった。
「…ありがとう」
お礼を述べてから袋に手を突っ込むと、袋ががさっと音を立てる。
中には鮮やかな色のパッケージの袋が入っていて俺は何気無くそれを手にとったのだが、それを後悔するとは思わなかった。
「………っ……!」
手に取ったそれは、男の自分には縁のないものだと思っていたあの…。
「っうあああああああ!!!!!」
ナプキンと書かれた女子の必需品アイテムだった。