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もういちど。【ハイキュー!!】

第1章 出会い


「陽も落ちてきたしもうそろそろ終わらせよっか」
「そうだな、また朝練だな」
「おう」

「じゃああずさ、明日5時に第二体育館な」
「え?まさか朝練にも付き合えと?」
「当たり前だろ」
「何で偉そうなの!?見返りを求める!」
「だから近くでバレーが見れるじゃねぇーか」
「ふざけんな!言われなくても勝手に見るし!そんなの見返りでもなんでもないじゃん!」
「・・・じゃあ、肉まんでどうだ」
「何個?」
「何個食うつもりだよ」

「何か影山も辻さんも仲良いんだな!」
「「どこが!」」
「幼馴染だろ?」
帰り支度をしながらワイワイ騒ぐ2人に日向が楽しそうに笑って聞いてきた。

「幼馴染つっても、ふつーうに腐れ縁」
「うん、腐れ縁だね。小学生の頃入ったリトルチームで一緒だったんだ。それで校区も一緒だしそのまま中学も一緒だっただけだよ」
「じゃあ辻さんは影山にトス上げてもらったことあるの?」
「うん。昔ね打たせてもらった」
「いいなー。俺にもあげてくれよ」
「お前が勝ちに必要になったらな」
「影山のケチー」

この後も続くトス上げろ上げない論争にあずさは笑いを堪えきれず、声を上げて笑った。
何がおかしいんだと二人は彼女に怪訝な目を向けてくるが、笑いは中々止まらなかった。
あずさはチームメイトに面と向かってトス上げろなんて言えなかった、だからここにいる。
日向が羨ましいと思ったと同時にあずさは悩んでたことが馬鹿らしくなる様なやりとりに少しだけ胸が軽くなった気がした。

「「いただきまーす。」」
帰り道に立寄った坂ノ下商店で影山と日向に一つずつ奢ってもらった肉まんを頬張る。
「ふつう二個食うか?お前は動いてねーじゃねーか」
影山は怪訝な顔であずさを見た。

「声出したらお腹空いたんだもん」
「影山くん、辻さんはお疲れなのだ」
「太るぞ。・・・あずさがお疲れなのはお前の下手くそなレシーブのせいだろ。」
「は?気をつけるし」
影山の余計な一言であずさはムッとする。
「そうしろ。」
襲いかかる日向を片手で受け流す影山をあずさはジロッと睨みつけた。
ほんとデリカシーのないムカつく奴だと心の中で悪態をついた。

でもこの肉まんを口にしたからには、明日の朝練もとい早朝練に参加しなくてはならないとあずさは明日に向けて心を決めた。
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