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もういちど。【ハイキュー!!】

第1章 出会い


放課後、山口が「ツッキー、帰ろう!」と月島の席にやってきた。
「辻さんまた明日。」
「うん!月島くん、山口くんまた明日ね!」
「じゃあね、辻さん!」
そう言ってさっさと教室を出て行く月島を山口が追いかけていった。

校門に向かって歩いていると、校庭でバレーをする二人を見かけた。
外でバレー?と疑問に思いながらあずさは
何となく気になってそちらに足を向けた。

「オイッ!ちゃんとレシーブしろよ!」
「お前こそ外なんだから手加減しろよ!」

騒がしくバレーをする二人に近づく。
あずさの中学の同級生と小柄な少年が対人レシーブをしていた。

「あずさか。久しぶりだな」
彼女に気付いて影山飛雄は近づいてきた。

「うん、久しぶり。元気だった?」
「おう」
「かげやまー、その子誰だ?」
小柄の少年は2人の間に入り、あずさの顔を覗き込んだ。
「幼馴染」と影山が簡潔に答えた。
「初めまして。辻あずさです」
そう言って小柄な彼に手を差し出した。
「俺、日向翔陽!よろしく!」
彼はギュッと手を握り返した。

「俺よりデケェなー。いいなー」
キラキラした目で見てくる彼に複雑な心境になった。
背が高いことがコンプレックスの自分はバレーをする上で身長が高いことの重要さは理解していたし、小柄な彼には喉から手が出るほど欲しいものなのだろう。

「飛雄たちは何で外でバレーしてるの?」
そう問いかけると影山はスッとあずさから目を逸らして気まずそうにしていた。
「練習場所がないから!」
「え!?他のバレー部の人は?」
「キャプテンにチームメイトの自覚するまで部活に参加させないって言われたんだ。だから二人で勝負を挑んだ!今度の土曜に3対3で試合して負けたら3年がいるうちは影山にはセッターやらせないって。体育館にも入れてもらえないし外で練習してる」
体育館に入れてもらえないほどのこととは一体この2人は何をしでかしたのだろうかと苦笑を浮かべた。

プライドの高い影山がチームメイトと協力して試合に臨むことにも驚いた。

「俺は絶対勝つ。勝ってセッターやる」
「俺もぜってー勝つぞ!だから俺にトス上げてくれ!」
「嫌だ。あんなレシーブしておいてよくそんな事が言えるな。お前は足を引っ張らない努力をしろ」
影山のトスを欲しがる日向に彼ははっきりと言った。
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