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もういちど。【ハイキュー!!】

第1章 出会い


影山と日向は満足したのか「取ってくる!」と言って走っていった。

「勝敗に拘りないって言ってたのに、ちゃんと悔しがってたね。」
あずさはにこりと月島に笑いかけた。
「・・・別に。」
「月島くんの本気の顔が見れて良かったよ」
と言うと月島は凄く嫌そうな顔をした。

たかが部活だと言っていた月島は最初こそ本気を見せていなかったが、試合が進むにつれ悔しそうに顔を顰めたり真剣に2人に向き合っていた。
そんな月島が見られてあずさは嬉しかった。

そこに澤村がやって来て
「ちゃんと本気だったじゃん」
と月島に笑いかけた。
月島はまた嫌そうな顔をしていた。

「月島くんは素直じゃないね」
あずさは彼を揶揄った。

眉を顰めた月島はあずさの目の前にあの指の輪を差し出した。
「だめ!」
慌ててあずさは額をおさえて隠す。
月島を睨み付けると彼は意地の悪い笑みを浮かべていた。

そんな2人を見て澤村は笑っていた。
「辻さんは月島とも仲が良いんだな」
「そうなんです」
と月島が答えたことにあずさは驚いた。
そして肯定してくれた月島にあずさは嬉しくなって柔らかい笑みを溢した。

そんなあずさを見て月島は頬を赤く染める。

「「キャプテン!!」」
後ろからの声に澤村たちはビクリと反応した。

「何・・・!」
振り返った澤村に日向と影山はスッと紙を差し出した。

バレーボール部への入部届だった。
澤村は感慨深そうにそれを受け取った。

「清水、アレもう届いてたよな?」
澤村の呼びかけに清水はこくりと頷いた。

清水とあずさの目が合った。
「あずさちゃん、手伝ってくれる?」
「あ、はい!」
体育館を出て行く清水の背をあずさは追った。


清水と2人でダンボールを運んでいると
「ありがとうね。今日は助かっちゃった」
清水はふわりと笑って言った。
「いえ、とんでもないです」
彼女の綺麗な笑顔に同性ながらもドキリとしながらあずさも笑って返した。


「うほおおおお!!!」
日向は目を輝かせて『烏野高校 排球部』と書かれた黒いジャージを広げた。

日向と影山は嬉しそうにジャージを羽織った。

先輩たちに着てみろと押し切られて月島もしぶしぶジャージを羽織った。
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