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世界は変わらないと知っていても

第9章 最終決戦


「・・・・言いたくないなら言わなくていい。」

そう会話を切り上げるイザークの腕を掴む。
そのまま彼にキスをする。
弱々しく笑うとイザークの元から離れようとする。
次はイザークがシシアを掴んだ。
そして、そのまま彼女を抱えて部屋に連れ込んだ。
そのままベットにおろし口づけを交わす。

「イザーク・・・」

シシアの瞳からは涙が溢れる。
その涙を唇でイザークが拭う。
彼の手がゆっくりと詰襟を外す。
シシアはされるがまま、ぽろぽろ涙を落とす。

「泣くな・・・。」

低くイザークがつぶやく。
優しいその手つきにすがりたくなる。
首筋にキスをしながら次々と服を脱がされ下着だけになってしまった。
イザークと交わったのはあの日だけ。
少し緊張して体がこわばる。
そんなシシアを見て、服を脱ぎながらキスをする。
イザークの顔はコーディネーターの中でも整っている方である。
さらりとした銀髪に青い瞳。
形の良い鼻と唇。
名前を呼ばれるたび、心が揺れる。

「イザーク・・。」

彼に手を伸ばせばその手にキスを落とす。
だんだんと火照る体に息が荒くなる。
いつの間にか二人は何も纏っていなかった。
その事実が急に恥ずかしくてシーツを抱き寄せる。
無理やり剥がすことはなく、首から鎖骨へゆっくりとキスを落とし、すんなりと胸にたどり着かれてしまった。
怖い。
もし、これが最後になってしまったら。
彼に抱かれたいという気持ちと恐怖が入り混じる。
彼の熱いものが下半身に触れる。

「シシア・・・愛している」

ゆっくりと彼が入ってくるのがわかる。

「あっ・・・いやぁっ・・・」

拒絶していても、漏れる声はひどく甘い。
口をふさぐようにイザークの舌が侵入する。
絡められる舌があまりにも甘くて、悲しくて。

「何も考えなくていい・・。」

唇が離れたわずかな隙間から漏れた声は温かかった。
だから彼に全てを捧げた。

「んっ・・。」

いつの間にか寝て、いや気絶してたのだ。
青ざめて急いで起きる。

「大丈夫だ。」

横にいたイザークにまたベットに戻される。

「すまない・・。ちょっと無理させたみたいで・・」

言われてみれば腰が痛むような気がする。
怒って彼を睨もうとしたが、とての穏やかに微笑み返されてしまった。
私はたまらなくなって彼の胸で気付かれないように涙を流した。
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