第9章 最終決戦
「やっと出てきたのね。」
「シシア!!やめるんだ!エターナルにはラクスも乗っている!」
「それがどうしたの?プラント、ザフトを裏切るとはそういうことよ。」
正論だ。
世間から見れば自分たちは裏切り者なのだ。
「地球軍との戦闘に参加しろって言われたから・・・きたけど、撤退しちゃったからね。」
もう一度マグナムバズーカーを構える。
「ちょうど足つきもいるし?落としてしまおうかしら。」
「シシア!!!!」
ジャスティスがビームサーベルを構えしシシアの方に向かってくる。
シシアもビームサーベルを構えジャスティスに向かう。
お互いのビームサーベルが火花を散らす。
援護するようにエターナルが砲撃を始める。
「なぜだ!!わかるだろう!父がしようとしていること!それにお前は加担するのか!!」
「何を今更!!!あなただってそのつもりで始めた戦争でしょう!!?」
ユニコーンが赤い光を帯びる。
全身が変形する。
デストロイモード。
完全に軌道を読んでいるのか、最小限の動きで飛んでくる砲撃を交わす。
「綺麗・・・。」
思わずオペレータの誰かが呟いた。
「シシア・・・。」
完全に油断していた。
アカデミーで目立つ存在ではなく、戦闘でも目立った成果はなかった。
だが、彼女の援護のおかげでスムーズに戦えてたことを今更気づいた。
だからクルーゼは引き抜いたのだ、彼女の可能性を知って。
「やめてくださいシシア!!私はあなたとの戦闘を望んでおりません!!」
全艦にラクスの声が響く。
「今の私はザフト軍よ!あなたたちに戦う理由がなくても私にはある!!」
「シシア!引いてください!!」
「やめろ!!!」
アスランの制止も虚しく、シシアはエターナルのエンジンを撃ち抜いた。
「エンジン被弾!第一から第五格納庫まで閉鎖!!進路ずれます!!」
撃ち抜いた瞬間ラクスの悲鳴が聞こえた。
「やめるんだ!!姉妹だろう!!」
「私がザフトにいると知りながら裏切ったのはあなたたちでしょう!!」
「そうやって放棄するのか!!?何と戦うべきなのかわかるだろう!?」
「戦争を始めた義務がある・・!私にはこの戦いを見届ける義務がある!!ザラ議長も、クルーゼ隊長も・・私が見届ける・・!!」