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世界は変わらないと知っていても

第7章 噛み合わない歯車


「アスラン!!」

シシアが呼ぼうとした時、ニコルの声が聞こえた。
プリッツがストライクめがけ突進していく。

「ニコル!!!!!」

アスランと声が重なる。
動けるのはわたししかいない。
スラスターを全開にする。

「アスラン下がって!!!」

突っ込むプリッツに対してストライクがソードを振りかぶる。
ダメだ、ビームマグナムを打てばニコルも巻き込む。
バルカンでストライクの気をひく。

「こっちにも!」

パイロットの声が聞こえた気がした。
気を取られたストライクのソードはコクピットからずれ、足の付け根あたりを両断する。

「ニコル!!!」

さらにとどめを刺そうとしたのか、もう一度ストライクが振りかぶる。

「離れなさい!!!!!」

音速でストライクに突っ込む。
振りかぶったソードは肩から胸のあたりに深々と刺さっていた。
爆発が起きる。
撤退命令が出たのか、ストライクがソードを引き抜きアークエンジェルへと戻って行った。

ニコルは・・・。
プリッツの機体と、自分の機体から爆発の音が聞こえる。
イザークとディアッカの叫びを聞きながら意識を手放した。



「ニコルとしシアの容体は!?」

「わかりません!邪魔ですから下がってください!」

血だらけになったニコルとしシアが運び込まれる。

「彼のほうが優先だ!」
「しかし!彼女のバイタルも下がっています!!」
「コーディネータだ!持ちこたえれる!」
「出血止まりません!!」

まさに地獄絵図。

「おかしい、なぜ彼女のバイタルが下がり続ける?」
「それよりも早く、彼の輸血を!」

「ここにいても邪魔だ、心配なのはわかるが何もできない。いったん戻ろう。」

ディアッカがやっとの事でイザークとアスランを連れていく。

「くそぉ!!くそっくそっくそっくそっくそっ!くそぉぉぉぉ!!このぉ・・・。

「イザーク!」

「どうしてこうなった!!!」

「言いたきゃい言えばいいだろう!俺のせいだと!!俺を助けようとして二人が死にかけてるって!!」

「アスラン!!」

イザークはアスランに掴みかかる。

「イザークもやめろ!ここでお前らがやりあったってしょうがないだろ!」

アスランを掴むイザークの手は震えていた。
コンコンと壁を叩かれる。

「ニコル・アマルフィーの容態が思わしくありません。」
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