第6章 地球へ
シシアと体を重ねてから、彼女の存在が不安定になった。
どこかに行ってしまいそうな、繋ぎ止めておかなければいけない気がした。
名前を呼ぶたび、嬉しそうに微笑む彼女に安堵する。
気持ちいのに、どこか悲しくなる。
好き、という言葉はどこか切実で苦しい。
「ん・・・。」
眠そうに目をこすり、シシアが起きる。
「まだ寝てろ。」
再びベッドに倒す。
「ダメよ、アスラン探しに行かないと・・・。」
「あいつなら大丈夫さ。」
優しく背中を撫でるとうとうとし出す。
その姿が可愛らしくて思わず笑みがこぼれる。
その時、イザークに通信が入ってきた。
「よぉ、お楽しみ中悪いんだけどさ、アスランが見つかったぜ。」
「ふん!わかっているなら通信するな。」
ディアッカの声で起きようとするシシアを押さえつける。
下着同然の姿をあいつに見せてたまるか。
「早朝ニコルがプリッツで捜索に出たらしい。なんでか怪我してるみたいだけど、無事だってよ。」
「そうか、話は以上か。」
「ああ、そうだよ。じゃあな。」
通信が切れるとシシアが胸に抱きついてきた。
「昨日から甘えん坊だな。」
優しく語りかけ、愛おしそうに彼女を抱きしめる。
「うん、ずっと・・・・・。こうしていたいの・・。」
シシアはそう言うとまた眠りに落ちた。
最近のシシアは体調が悪いのかよく眠る。
しばらく一緒に過ごせないとぐったりしている。
そして体を重ねた後、死んだように眠る。
「シシア・・・。」
愛しい存在なのに、何か違和感を感じる。
そんな思い飛ばすように彼女とともに眠りに落ちた。