第5章 崩れる均衡
「ヴェザリウスの修理と補給急げ。司馬師の休暇といってもそうくつろいでいる時間はないぞ。おそらくな。」
プラントに入港したヴェザリウス。
「ああ、シシアはすぐ別任務だ。また後で詳細を送っておく。」
私だけ別行動。
「はっ!」
どこかほっとしている自分がいた。
家には帰りたくない。
しかし任務を見てほっとした心がどこかにいってしまった。
「ラクスの護衛・・・・?」
護衛など基本的に必要に迫られることが少ない任務だ。
しかし。
「地球軍!直ちに停止されたし!地球軍!直ちに停止されたし!!」
「何が起きているの??」
「どうやら地球軍の船がいたらしく・・。こちらに向かってくるのです・・。」
「国際級何チャンネルをつなげなさい。」
ラクスを脱出ポッドにいつでも行けるように用意させる。
「貴方達も最悪の事態を考えて動きなさい。」
「国際級何チャンネル繋ぎます!」
「こちら民間の視察船、シルバーウィンドウ。こちら民間の視察船シルバーウィンドウ。地球軍は直ちに停止しなさい。こちらは何の武力も装備していない。戦闘の意思はない!」
「あー、こちら地球軍。その船の目的は??」
全く名乗ろうとしない。
舐められている。
「こちらは追悼式典の慰霊団派遣準備のための視察ていだ。」
「何の慰霊だ?」
「ユニウスセブン。」
地球軍がわの空気がピリつくのを感じた。
だがひるむことはない。
勝手に打ってきたのは無効なのだから。
「それが本当かどうか調査させてもらう。」
「我らは民間人だぞ!」
「いいや、そうやって騙しにきているのかもしれないしな。」
そういうと一方的に切られる。
初めから交渉するつもりなどなかったのだ。
「お逃げください!!ラクス様を守るお方が必要です!我々にはそれができませんから・・・。」
彼らは普通の操舵手だ。
「しかし・・・。」
「ここで足止めします・・。ぜひ!ラクス様を!!」
彼らの判断は正しい。
誰が生き残るべきかわかっている。
こんな風に割り切れる自分が少し嫌になる。
「わかった・・・。」