第3章 ザフトへ
ディアッカが変なことを言うから、変に意識してしまった。
シシアの方を見ることができない。
スタート地点にたどり着く。
通信機からスタートの音が聞こえると一斉に走り始める。
特殊な球で、当たったところが致命症だと即退場になる。
どこかで銃声が聞こえる。
すでに教官に見つかったものもいるのだろう。
隠れやすい場所を見つけ、地図を確認する。
地図は当日渡される。
イザークは今ではあまり見ることのない紙の地図を広げる。
「いいか、ここが目的地だ。明後日にはたどり着きたい。最短ルートはここだが、上から襲撃される可能性が高い。待ち伏せされる可能性もある。」
「こわーい!」
何しに来たんだこの女は。
突っ込むのもめんどくさくて、話を続ける。
「安全策を取るとこのルートになるが、時間がかかりすぎるな。」
「突っ切ってこうぜ。」
「エル?走って逃げ切ればいいだろう。」
「この道一キロもあるけど、ずっと全速力で走るわけ?頑張れ?」
呆れたようにディアッカが吐き捨てる。
銃声が近づいているのが聞こえた。
「少し移動するぞ。」
とりあえず、最短ルートを走りつつも、隠れる場所を探す。
「ここならいいじゃないか?」
「ああそうだな。」
二時間ほど走ったところで良い地形を見つけた。
ただ、上野がけだけ少しきになるが。
「疲れたな。」
「そうだねエドモンド!私も疲れたー。」
ココアとエドモンドが休む体制に入ろうとした時、シシアは何かを感じた。
「危ない!!」
エドモンドの方に真っ赤なペイント弾が当たる。
「え?」
次の瞬間頭とお腹にペイント弾が当たる。
パニックになったココアは銃を乱射する。
シシアは素早く彼女を引っ張り敵の死角に入れた。
「落ち着いて。」
シシアがたしなめる。
「エドモンドは退場だな。」
上から教官の声が聞こえた。
撤退の合図をイザークが出す。
教官が上からいそうな場所をめがけて撃ってくる。
しばらく逃げた後、追って来ていないことを確認して休憩をとる。
「エドモンドのやつ、今頃何してるんだろうな。」
「教官たちのいるとこに戻るんだろう。」
「いいね、シャワーとかありそうで。」
ココアは落ち着きを取り戻していた。
「怖かった・・・!」
ポロポロと涙を流す。
ディアッカがそれを慰める。
再び地図を広げた。