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天命と共に 【文豪ストレイドッグス】 第三者目線

第5章 本編 第12章 たえまなく過去へ押し戻されながら


「どうする心算だ」

「簡単よ、この部屋でアンと遊んで頂きたいの」

少女はその言葉と共にアンという者を呼びつける

それは少女の異能で動く人形だった

ーーそう、この少女こそ……組合の宗徒、ルーシー・モード・モンゴメリだった

一般人達は皆、アンに怖じ気づき、鍵なしでも開けられる白い扉へ一目散に駆けて行く

そして、この場に留まったのは谷崎、中島、そして、白衣の中年男性だった

中島は男性に見覚えがあったーーというのもナオミを探していた最中、谷崎が突き飛ばした人物だったからだ

危険だから逃げた方が善い、と中島は男性に注意を促すが、彼は頷かずに女の子を探しているのだ、と一言告げた

知らないか、と男性が懐から取り出して見せた写真は白黒写真で色合いは判らなかったが、カメラを向けられ、満面の笑みを浮かべた、愛らしいドレスを身に纏った長髪の少女だった、

見覚えのない中島は徐に首を横へと振った

見ていないと言われ、残念そうにする男性は黒い扉に居るかもしれないから残る、と告げる

その間に唯一黒い扉を開けられる鍵を巡った勝負の規則(ルール)が告げられる

それは世で言う鬼ごっこだったーー

しかし、通常と違うところはモンゴメリが用意した鍵で扉を開けること

黒い扉の鍵を開ければ谷崎達の勝ち、捕まれば敗けという簡単な規則だ

ただし、暴力は禁止、この部屋にあるものも傷つけられないようになっている

全ての規則を踏まえ、今、谷崎と中島による戦いの火蓋が切って落とされようとしていたーー
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