• テキストサイズ

天命と共に 【文豪ストレイドッグス】 第三者目線

第5章 本編 第12章 たえまなく過去へ押し戻されながら


「最後は、ジェームズ・L
データ上、異能力の記載がありませんでしたが、上級秘書官であるとの情報が記載されていたことから、彼は、長であるフランシスさんの秘書であることは、間違いありません……」

「そうか、」

「はい……」

全ての報告を終えた小春は国木田の言葉に頷くと共に説明していた資料を閉じた

「纏めた資料は、これで以上です……」

「……流石小春ちゃんだね、秘密結社とも言われている組合の事をこれほどまでに調べられるなんて……資料も的確に記されていて、丁寧だし見易いよ」

国木田が小春の報告に頷くと共に終了すると、大宰は感心したように呟く中、福沢が小さく頷いた

「ご苦労だった、田口君……して、これを踏まえて今後の対策を立てると共に今回の件について考えねばならぬ」

厳格で、かつ、凛とした声が会議室に響き、全員が気を引き締め直し、福沢の言葉に耳を傾ける

「……皆の意見を聞く、先ずは今回の件についてだ」

「……矢張さぁ、」

福沢の言葉を受け、小春の作った資料を前に言葉を発したのは、先刻から口を開かなかった江戸川だった

「"徳冨が襲われたのは組合の長なんじゃない?"」

断言をする江戸川に太宰も同意するように頷いた

「乱歩さんもですか? 私もそう思います」

江戸川と太宰の意見が合致した時、福沢の目が若干、見開いた

「……何故そう思う、理由は、」

しかし、直ぐに表情を戻して静かに問うた福沢に江戸川が答えた

「……昨日、社長から連絡貰って現場に着いた時からそうじゃないか、って思ってたけど……」

ーーそう、福沢はあの後、急ぎ江戸川に連絡をした

現場に駆け付けた江戸川が超推理を使い、徳冨が消えた場所、戦闘の痕跡等を次々に見つけ出したのだ

そして、江戸川が導いた結論は"組合の長であるフィッツジェラルドと出会ってしまい、襲撃に遭った後に空間異能力者に閉じ込められた"ーーということであった

「小春ちゃんが作った資料を見て確信したよ」

そして、江戸川に続き、大宰も根拠となる事柄を説明した
/ 73ページ  
スマホ、携帯も対応しています
当サイトの夢小説は、お手元のスマートフォンや携帯電話でも読むことが可能です。
アドレスはそのまま

http://dream-novel.jp

スマホ、携帯も対応しています!QRコード

©dream-novel.jp