第7章 調査
「なんじゃ喜助、表の鍵が開けっぱなしじゃぞ。全く不用心にも……」
ガラリといきなり扉が開く。
そこには私の知っている時よりもかなり髪の伸びた夜一さんと、その後ろには例の霊圧の高い学生が数人立っていた。
「お主千早ではないか!
いやー、久しぶりじゃのー。元気にしておったか?
それにしても喜助と密事中じゃったとは……」
「みっ、密事中なんかじゃありません!」
「今千早サンにお説教してたところなんスよ〜、それが全然分かって貰えないものだからつい」
パッと私の腕を離し、上から退く喜助くん。
さっきまでの空気とは一転、いつも通りの柔らかい空気になっている。
「千早……さん?
ひょっとして浦原さんの彼女さんですか?」
「ちょ、井上!」
「そうなんスよ〜」
「ち、違います!喜助くんも適当なこと言わないでください!」
橙色の髪をした女の子が首を傾げると、喜助くんがそれに便乗する。
悪ノリをするところは相変わらず変わっていない。
軽く衣服を直し、調査の続きをしようと立ち上がるとクラリと頭が揺れた。
「なんじゃ千早、寝不足か?フラフラしておるぞ」
「そうなんスよ〜、相変わらず寝てないみたいで。
ところで夜一サン達はどうしたんスか?」
「ん?あぁ、忘れておった。
一護達が稽古をしたいそうでな、連れて来た」
夜一さんの言葉に首を傾げると、喜助くんが察してくれたみたいで説明してくれた。
「そういえばまだ紹介してなかったっスね。
左から黒崎サン、井上サン、石田サン、茶渡サン。
例の旅禍騒動の中心に居た方達です。
こちらが千早サン。
護廷十三隊に新しく出来たえーっと……」
「十四番隊」
「そそ!それっス!その十四番隊の隊長です」
喜助くんの紹介に合わせて軽く会釈をする。
彼らが例の死神代行組だったとは思わなかった。
まさか学生だったなんて……。
「と!言う訳で千早サンは一旦仮眠を取りましょう!
寝不足で動いても良いことないっスよ〜。ほらほら」
流れるように布団に寝かされる。
でも寝ろと言われてすぐに眠れる程に私は単純じゃない。