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【BLEACH】闇夜に咲く花

第7章 調査


どのタイミングで中に入ろうか考えていると、中から猫の大きな悲鳴が聞こえて来た。



「あは、やっぱりそうね。
このカタナ、嫌な奴を消すことも出来るけど普通のカタナとしても使うことが出来る。
チョー便利!」
「おい!無闇に人を傷つけて良い物じゃねぇんだぞ!」
「なぁに?人じゃないもん。
あ、オニーサンも人じゃないよねぇ?」



……これは悠長に考えてなんかいられないわね。
そう考えて中に踏み込んだ。



「何、アンタ。ここはあたしの場所なんだけど、勝手に入って来ないで」
「悪さもそこまでにしないと、いつか自分に返って来るわよ」
「は?アンタに関係ある?
もう良い、ウザイからアンタも消えなよっ」



斬魄刀の柄をこちらに振りかざす少女。
その動きはやはり素人でしかなく、隙だらけだ。
このまま斬魄刀を弾き飛ばしても良かったけど、それだと何も解決しないよね。



「……縛道の一、塞」
「ぐっ、な、なに、身体が動かない……!?」



斬魄刀や死神は見えても鬼道は見えないか。
身体の動かせない少女にゆっくりと近付くと、徐々に少女の顔が強ばっていく。



「やっ、やだ、何するの、やめて」
「何もしないわよ。良い?よく聞いて。
この刀はね、生きてる人だけじゃなくて既に亡くなっている霊にまで影響を及ぼすの。
色んな人の人生を無茶苦茶にすることだって出来てしまうの。
勿論落とした人が悪いけど、それを悪用する人はもっと悪い。
私の言ってる意味、分かる?」



拘束されて床に倒れている少女の前にしゃがみ込み、顔を覗き込むとゆっくり話す。
これで伝わらなかったら強制的に斬魄刀を取り上げて記憶置換を行うんだけど。
今までの言動を見る限り、この子はそこまで頭の悪い子じゃないだろう。



「っ、ご、ごめ……ごめんなさい」



ボロボロと大粒の涙を零す。
その涙は少女の頬を伝い、床に染みを作る。



「……解。じゃあその刀、私に貸してくれる?」
「う、うん。ごめんなさい」


鬼道を解くと少女は震える手で斬魄刀を返してくれる。
ちょっと脅かし過ぎちゃったかな。



「ごめんね、そんなに怖い思いをさせるつもりはなかったの。
落ち着いたらあの人にも謝ろっか?」
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