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【BLEACH】闇夜に咲く花

第1章 引退、そして始まり


「復帰は……少なくとも明後日以降かな。
まだ勘も取り戻せてないし、あと義眼も作って貰わないと」
「待ってるね。
あ、稽古ならいつでも付き合ってあげるから声掛けてね〜」
「スマン、邪魔したな」


ひらひらと手を振り、ようやく自分達の席についた京楽さん達。


「阿近さん?どうしました?
どこか気分でも悪いんですか?」


仏頂面の阿近さん。
何か嫌なことでもあったのかな。


「その、阿近さんっての要らねぇ。阿近で良い」
「あ、うん。分かりま……」
「敬語も要らねぇ」
「わ、分かった」


素直に頷けば、満足そうに笑った。


「千早っつったか?
あんたはなんで引退したんだ?」


単純な疑問だろう。


「左目、見えなくなっちゃったから。
戦闘に大きな不安が残るし、私の居た頃は義眼なんてものはなかったし」
「なるほどな。
それで義眼が作られるようになった今、呼び戻された訳か」
「ええ」
「あんたも大変だな。
ご馳走さん。俺は研究室に戻る」
「あ、お金……」
「良い」


背を向けたまま手を上げ、研究室に向かって歩く阿近。
結局2人分払って貰っちゃった。
私から誘ったのになんだか申し訳ないなぁ……。


「さて、と」


確か稽古は十一番隊に行けって言ってた気がする……。
まだ義眼はないし視界も不安定だけど、義眼が完成してから勘を取り戻すには時間が掛かり過ぎだよね。
総隊長も緊急事態って言ってたし、今の内から身体を慣らしておこう。



「なんじゃ、千早。お主私服で出歩いておるのか」


十一番隊へ向かおうとすると、後ろから声を掛けられた。


「今の私には私服しかありませんから。
死覇装貸してくれるんですか?」
「当然じゃ。
今から隊舎に来るが良い。死覇装を支給しよう。
隊長羽織は任官式まで待っておれ」
「はーい」


一番隊の隊舎に行き、死覇装を貰い、それに着替えて十一番隊へ向かう。
確かに私服で瀞霊廷内を歩くには目立ち過ぎていたから、総隊長の申し出は有難かった。
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