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【BLEACH】闇夜に咲く花

第5章 何でも屋


目的の場所に着き、扉をノックして中に声を掛ける。


「失礼します。十四番隊、神咲です。
入っても宜しいでしょうか?」
「ええ、構いません」



「失礼します。
お忙しいところすみません、伊勢副隊長。
京楽隊長は居らっしゃいますか?」
「隊長でしたら、そこに」


私が足を運んだのは八番隊の執務室。
京楽さんに話を聞く為だ。


「京楽さん……?」


伊勢副隊長が指すところを見れば、机の上で幸せそうに眠る京楽の姿が。
相変わらず仕事はサボっているようで……。
確か私の居た頃も同じような光景を目にしたなぁ。
当時の副官の子が困って私のところに何度も相談に来た記憶がある。


「いつから寝てらっしゃるんですか?」
「かれこれ1時間程前からですね」


伊勢副隊長に問えば、呆れたような疲れたような顔で答えてくれた。
その言葉に小さな溜め息が含まれているように思えたのは気のせいだろうか。


「そうですか……。
京楽さんに用があったのですが、この書類の量じゃ厳しそうですね」


執務室内には高く積み上げられた書類の山がいくつか。
京楽さんの机の上だけではなく、その下にも広がっている。


「申し訳ありません……」
「伊勢副隊長が謝ることじゃないですよ。
全てはこの人が悪いんですから」


寝ている京楽さんに近づき、身体を揺らす。
何度か揺らせば、ゆっくりと開いた目。
まだ頭が覚醒しないのかパチパチと目を瞬かせる。


「京楽さん、起きて」
「ん……千早ちゃん?どしたの、僕に何か用?」
「そう。
用事があったんだけど、この書類の山を見たらとても用事どころじゃなくなってね。
書類、私も手伝うから終わらそう?
せめて明日期限のものまでは」


「えー……そんなの、何100枚あると思ってるのさぁ。
期限短いのばっかで間に合わないよ〜」
「……ひょっとして、期限切れもある?」
「もっちろん!」
「もちろんじゃないでしょ……そんなに胸を張って言うことじゃない。
手伝うから、ほら、ちゃんと起きて」
「はぁい」


渋々身体を起こした京楽。
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