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【BLEACH】闇夜に咲く花

第5章 何でも屋


伸びをして、廊下を歩く。
総隊長から上がって良いと言われ、急に時間が出来てしまった。
私室に戻っても特にすることもないし、仕事も格段溜まっている訳でもない。
大人しく休むべきかな。


「阿近のところに行こうかな」


研究に没頭しているだろう顔を思い浮かべて、研究室へ足を運んだ。


「案外暇なんだな、隊長って」


クックッと喉を鳴らして笑う。


「まぁゆくゆくは隊長が暇を持て余すような平和な世の中になって欲しいものね。
なんてね、そんなの理想論でしかないけど。
今日は総隊長が早上がりさせてくれたから暇になっちゃったの。
何か手伝うことある?」
「そうだな、研究の手伝い。機械出しと薬品準備頼めるか?」
「分かったわ」


阿近が言う薬品や実験器具を探して机に置く。
薬品の調合、そして使い終わった器具を洗い、片付ける。


「おい」
「ん?ありがとう」


お茶を注いで渡してくれた阿近。
そのお茶を1口飲み、残りの洗い物を進める。


「お陰で終わった」
「それは良かった」
「千早」
「んー?」


片付けを続けながら、背中に掛けられた声に耳を傾ける。


「眠い」


後ろから抱きしめられ、首筋に顔を埋められると息が当たって擽ったい。
薄らと煙草の匂いがする、阿近の匂いだ。


「寝る?」
「あぁ」
「阿近、倒れるといけないからここじゃなくてソファーかベッドに移動しよ?
流石に立ったままは寝れないでしょ、横になろ?」
「無理、面倒」
「もう……」


このまま背中で寝そうな阿近をソファーまで運ぶ。


「1時間したら起こしてくれ」
「分かった」


阿近の髪を撫で、瞼が閉じられると片付けの続きを始めた。
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