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【BLEACH】闇夜に咲く花

第2章 初めまして、久しぶり


何度目かの痛みに耐え、再度義眼をつけ終えた。
義眼は視界も広がるし便利だけど、月一でこの痛みを伴う交換があるのは憂鬱だ。
神経を繋げているから仕方ないんだけど、物凄く痛い。



「千早、今日はもう上がりか?」
「ううん、仕事に戻る。まだ挨拶回りの途中だったし、やらなきゃいけないことが沢山……。
阿近はこのあと檜佐木副隊長の義眼を診るの?定期検診?」
「月一の交換だ。俺はこの交換の時に眼の状態を見る」
「そっか、分かった」



「今夜暇か?」
「うん、特に予定は入ってないよ」
「ならそのまま空けとけ。
俺も研究も一段落したし呑みに行こうぜ」
「もちろん。じゃあ仕事が終わったらここに寄るね」
「あぁ。それまでには俺もキリが良いとこまで片付けておく」



阿近と呑みに行く約束をして研究室を出た。
誰かと呑みに行くのなんて久しぶりで、少し心が踊る。
引退してから全くと言って良い程交流がなくなってしまった。
極々たまに偶然会って飲みに行ったりとかはあったけど、護廷隊士は基本的に多忙だ。
中々そんな時間もない。




*****





途中になっていた三、十番隊に足を運ぶ。
三番隊は吉良副隊長が凄くげっそりしていて覇気がなかったのが印象的だ。
顔色も悪いしクマも濃い。
きっとあまり休んでないだろう。
本来の副官の業務に加えて隊長業務となればかなりの仕事量の筈だ。
隊長にしか扱えない重要案件は引き受けてなさそうだったけど、それでも隊長の業務は桁違いに多い。
今度ちゃんとした休暇を取らせてあげて、その間の業務を引き受けようか。



なんて頭の中で考えつつその足で十番隊に向かえば、副隊長に歓迎された。
……胸で。
ギュウギュウとその豊満なバストで私の顔を抱き込む。
もがけばもがく程に強く抱きしめられて、私の顔は松本副隊長の胸元に埋まるばかり。
男の人なら誰しもが羨む状況だろう。
しかし……窒息してしまいそうだ。



「隊首会で見た時から思ってたけど、可愛い……!」
「く、くるし……」
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