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【BLEACH】闇夜に咲く花

第12章 調査 #2


彼女に斬り掛かる直前で、先程彼女に姿を変えられた虚が間に入る。
一体どういうこと?
仲間意識でもあるって言うの?
一旦彼女から距離を取ると、斬魄刀を握り直した。



「あは。理解出来ないって顔ね、そんな顔もカワイイわ。
この子はわたしが産んだも同然の子、子供が親を守るなんて当たり前のことでしょ?」



義骸を脱ぎ、死神姿になった彼女。
抜刀し解号を唱えると斬魄刀が変化した。
まるで槍のような形、直接攻撃系かな。
長物は私と相性が悪い。



「ねぇ、千早、あなたわたしと来ない?
悪いようにはしないわ、愛染様はイイヒトだもの」
「残念だけど断るわ」
「あら、ザンネン。フラれちゃった!
じゃあここで死んじゃえ!」



彼女と同時に後ろに居た虚達も一斉に私に向かって来る。
その全てを捌きつつ、彼女の手から斬魄刀を叩き落とした。
ちょっと動いただけなのに目が回る。
酸素が足りない時みたいに思考が鈍っていくのを感じる。
毒か相手の能力かと思ったけど、これは単純に霊圧の制限による影響と寝不足が原因だ。



「縛道の4、灰縄」
「ぐっ……!」
「大人しく着いて来てくれたら命まではとらないわ」



隙だらけだった彼女を縛道で拘束すると、自分の手元に引き寄せた。
そのまま鬼道で周りの虚を排除していく。
幸い低級虚だ、30番台の鬼道で事足りる。



「あら〜、ピンチやないの。ヤコチャン」
「うっ……!」



決して油断していた訳ではない。
でも反応出来なかった。
後ろから彼女を抱えている腕を斬られ、その痛みに思わず彼女を離してしまった。
不覚、全く気付けなかった。



「何の用よ!邪魔しないで!」
「邪魔なんてしてへんよ、ボクはキミがピンチやと思って助けに来てあげててん。
そない怒らんといてや」



銀髪で糸目の、関西弁を話す男。
一目見ただけで十分分かる、凄く強い相手だろう。
1桁の縛道とはいえ、その彼は彼女の拘束を指先1つで解いてしまった。
これで2対1、形勢逆転されてしまった。




「あなた、誰?」
「ボクのこと知らんねや、ほな自己紹介せなな。
市丸ギン、よろしゅうしてや。十四番隊長はん」
「っ!」
「何驚いた顔してるん?
羽織着てる言うことは隊長なんやろ?十四番隊なんてボクの居た時にはなかった隊やけど」
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