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【BLEACH】闇夜に咲く花

第11章 調査 #1


瞬歩を連続して使い、街を回っていく。
街の四隅に霊圧で印をつけ、今までXが現れた場所、喜助くんが目を付けている学校にも印を付ける。
思っていたよりも時間が掛かってしまった。



「お疲れさん」
「阿近!お疲れ様。どうしたの?何かあった?」
「用がなきゃ来ちゃ悪いのか?」
「ううん、そういう訳じゃないけど。でもよくここが分かったね」
「霊圧で追って来た。
と言いたいところだが、あの人が千早ならここだろうって」
「喜助くんか。相変わらずなんでもお見通しなのね」



私が居るのは例の学校。
明日から私が潜入する場所だ。



「何か手掛かりになりそうなもんあったか?」
「ううん、まだ何も」
「だろうな。そういやさっき聞きそびれたことがある」
「なぁに?」
「お前のタイプってなんだ?」
「へ!?」
「昼間に松本と話してたろ。上手く誤魔化したみてぇだが」
「阿近聞いてたの?てっきり電話してて聞いてなかったのかと……」



その話をしている時は、確か阿近は部屋に居なかった。
外で電話してたと思ってたんだけど。



「で、どうなんだよ?答えられねぇのか?」
「そっ、そういう阿近は、どうなの?」
「あ?質問に質問で返す悪い子に躾けた覚えはねぇぞ?」



顎を掴まれ、グッと距離が縮まる。
近くなった阿近の顔に心臓が騒ぎ立てる。
無言でジッと私の目を見下ろす阿近は答えるまで離してくれないだろう。



「っ……い、今は阿近が……好きだから、タイプとか考えられない……です」
「知ってる。言わせたかっただけだ、顔真っ赤だな」



恥ずかしくて恥ずかしくて、どんどん語尾が小さくなる。
そんな私を阿近は喉を鳴らして笑うと、クシャクシャと軽く髪を撫でた。
本人を前にして、何度目の告白だろうか。
私ばかりがいっぱいいっぱいで、当の阿近はケロッとしているのが少し悔しい。



「……やっぱり意地悪」
「そんな顔するなよ、襲いたくなるだろうが」
「えっち」
「千早限定でな」
「……ほんと?」
「嘘ついてどうする。
俺が抱きたいと思うのは千早だけだよ、手に入れたいと思ったのもお前だけだ」



阿近の言葉に、更に自分の顔が赤くなっていくのが分かる。
顔が凄く熱い。
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