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【BLEACH】闇夜に咲く花

第10章 特例任務


「はっ……珍しいな、千早がそんなに盛るの。
そんなに外が興奮すんのか?」



スゥ……と細められた目が私を見つめる。
阿近が口端から伝っていた唾液を舐め取り、自分の口端を指して笑った。



「ほら、お前も」
「っ、はずかし……」
「誰のせいでこんなに汚れたんだっけか?出来るよな?」



有無を言わせない威圧感に小さく頷いて、阿近の胸に手をついてチロチロと舌で舐め取っていく。
なんだか物凄く恥ずかしい。



「自分からあんなに積極的にしておいて、そのぐらいで照れんなよ」
「忘れてください……!」
「無理だな。
あんなエロイの、今後のオカズに出来そうだ」
「私が居るのに1人でスるの?」



浦原商店へ戻る道、阿近と手を繋いで歩く。
キスやエッチはしたけど、手は初めて繋ぐかもしれない。
誰からも見えてはいないけど凄く恥ずかしくて、でも心地良い。



「別に、全部千早で解消しても良いが、タイミングもあるだろ。
俺も千早も暇じゃねぇし、極力時間は作るがそう上手くもいかねえだろ」
「……確かに」
「まぁ、そんなに性欲は強い方じゃねぇが」



浦原商店が近くなって、繋いでいた手が離された。
離れていく温もりが寂しくて再び手を伸ばせば、阿近が少し困ったように笑う。



「別に千早が嫌な訳じゃねぇが、付き合ってんのがバレると色々と面倒だろ。我慢な」



クシャクシャと優しく髪を撫でられ、小さく頷いた。
護廷隊士同士の恋愛は禁止されている訳でもない。
実際には隊士同士で交際、結婚したケースも多く報告されているがそれは互いが一般隊士であった場合。
隊長格も恋愛自体は特別禁止されてはいないけど、色々な事情があり皆公にはしないのが暗黙の了解だ。



「ごめんなさい」
「怒ってねぇよ。すぐ謝んのやめろ、千早の悪い癖だぞ」



隊長はその肩に数多の責務、何百人と居る隊士の命、様々なものを乗せている。
そんな隊長が色恋に現を抜かしているとなれば必ず良く思わない者も出て来る。
仮に公私を分けていたとしてもだ。



「そんな顔するな。俺は千早が居ればそれで良い」
「ありがとう、阿近。
私も阿近さえ私のことを分かってくれていたらそれで良いわ」
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