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【場地圭介】ペットショップの店員にパンツ見られました

第8章 私と圭介と初日の出ツーリングと


 ふん! とそっぽを向けば、またおかしそうにケラケラと笑う圭介の声が聞こえてきたので眉根を寄せる。こんの男はぁ……!

「いい時間になってきたし、モーニング行くか?」
「……行く」
「バイクここに止めてニケツしてかね?」
「いいよ。どっち乗る?」
「俺シャドウ運転して、ちゃん乗せたい」
「オッケー。やっとシーシーバーが真価を発揮するわ」

 いつも買い物した袋をひっかけるために使っているバイクの背もたれを思い出して、ようやく本来の使い方が出きると嬉しくなる。そんな私を見て、圭介は不思議そうに目を瞬かせた。

「ン? シーシーバーついてんのにニケツしたことねぇの?」
「なに? ぼっちで寂しい女だって言いたいの?」
「そこまで言ってねーし」
「だってシャドウに乗せたの圭介が初めてだもん」
「そうなん?」
「うん。元カレは私がバイク乗ってるのすら知らないはずだから」
「じゃあ俺がちゃんの初めての男ってことだ」
「それはなんか語弊があるね?」
「ゴヘイって何だ? 五平餅の仲間か?」
「よーし、お年玉にちゃんが国語辞典買ってやろう」

 そんな話をしながら私たちは駐輪場へと歩みを進めた。



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