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【場地圭介】ペットショップの店員にパンツ見られました

第8章 私と圭介と初日の出ツーリングと


 ほら、俺のピザまんもやるから。と食べかけのピザまんを半ば強制的に私の口へと押し込む圭介を睨むが、彼は至って本気なご様子。あれか、本気と書いてマジと読むってやつか。
 もごもごとハムスターのように頬を膨らませながらピザまんを喉へと追いやるも「ん」と言って今度はペヤングを差し出される。ここはわんこそば屋か何かですか? 

「こんな食べたらブタになるよ、私」
「ダイジョーブだろ。ちょっとくらい」
「何を根拠に……。私の脂肪はね! 太ったら太ももにつくけど、減るときは胸から無くなっちゃうから困るの!」
「あー……それでそんな小さいンだな」
「小さくない。普通だし堂々とガン見するな。変態」
「今のは話の流れが悪い」
「はいはい、どうせ圭介の元カノさんはもっと大きかったんでしょうねー」

 じと目で両手をわきわきと動かせば「おやじかよ」と一蹴されてしまった。列記としたレディだわ、失礼な。
 ふん! とそっぽを向く私を気にするようすもない圭介が、ペヤングを啜りながら「でもまあ」と話を続け出したので目だけで様子をうかがう。

「でかけりゃいいってもんじゃないだろ」
「何の根拠があってそういうのよ」
「ちゃんくらいがちょうどいいじゃん」
「慰めてるつもらり? あーやだやだ」
「手のひらサイズで揉みやす──ッでえ!」

 全てを言い終わる前に圭介の頭を殴って、物理的に言葉を強制終了させる。深夜テンションだからって何を言っても許されるわけじゃないぞ、この野郎。誰か早くこの人の辞書にデリカステーションって言葉を追加してあげて、ほんと早く。
 腹が立ったので圭介が食べていたペヤングを奪うように取って、これでもかと麺を掴んで口へと運ぶ。もっもっと口を動かしながら圭介を睨み付けるも、何故だか楽しそうな様子の彼に思わず眉根を寄せる。カラカラと会心の笑顔を見せる圭介は、やっぱりよくわからない。そんな笑う要素、今のところであったかしら?
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