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【場地圭介】ペットショップの店員にパンツ見られました

第4章 私と場地さんと元カレと


「もう私、千冬さんに貢ぐ」
「えっ!?」
「何でも買ってあげるからお姉さんに言ってね!」
「ちゃん、俺新しいバイクの部品ほしい」
「俺、土地」
「ロン毛たちはチョット黙ッテ」

 可愛げがない。全く可愛げがないんだから! もう! 欲しいもの土地って何よ、私がほしいわ! またもや千冬さんに宥められながら奥の控え室へと案内してもらい、私はすすめてもらった椅子に座りながらドリップのコーヒーを淹れてくられ千冬さんを眺める。
 イケメンは何をしていてもイケメンだぁ。

「すいません、場地さんと一虎くんが」
「ん? ああ、大丈夫ですよ。あれくらいのノリも楽しいし」

 腹は立ちますけどね。と言って意地悪く笑った私を見て、千冬さんも優しく微笑んでくれた。「お店いいんですか?」「ちょうど休憩しようと思ってたんで」と軽く言葉を交わしたあと、淹れたてのコーヒーを手渡してくれた。
 熱いので気を付けてください、と一言添えてくれるあたりができる男の人って感じがしてとても好印象です。場地さんと一虎さんに爪の垢煎じて飲ませたいわ。

「なんかいつもお世話してもらってすいません」
「そういうときはありがとうって言うんですよ」
「……そうですね! 千冬さん、ありがとう!」
「はい、どういたしまして。チョコレート食べましょうか、って言ってもさんに貰ったものですが」

 千冬さんが箱を開けると、中から宝石のように綺麗なチョコレートが姿を現した。我ながらいいセンス、だなんて思いながら自己満足していると「お先にどうぞ」と私から好きなものを選ばせてくれるみたい。私が買ってきたものなのに、私から選んでいいのかな? と思いつつ、優しい千冬さんに甘えてひとつチョコレートを口に運ぶ。
 オレンジリキュールの風味が豊かな、ガナッシュ入りのチョコレート。アルコールを感じられるところがちょっぴり大人テイストで、私は好き。
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